結婚指輪「つながるカタチ」は2015年のグッドデザイン賞受賞に続き、2016年、世界三大プロダクトデザイン賞の内の一つであるドイツのreddot design賞を受賞しました。
2016年のreddot design賞は52か国5,214の応募があり1304点が受賞。reddot design賞はこれまでにもアップルやNIKE、dysonなど世界的な企業も多く受賞しています。授賞式には世界中から受賞者が集まり、受賞作品は、エッセン市にある世界遺産「ツォルフェライン炭鉱跡地」の一部を改造した「レッドドットデザイン博物館」に常設展示され「つながるカタチ」の結婚指輪も展示されました。
レッドドットデザイン賞2016受賞
結婚指輪「つながるカタチ」
この授賞式出席の際にドイツの「ハンブルク美術工芸博物館」も訪問しました。ハンブルクはベルリンに次ぐドイツ第二位の都市です。約140年の歴史を持つこのミュージアムのテーマは「芸術と産業のためのミュージアム」。テクノロジーと並行して発展してきたデザインという視点を持ち続けています。
現代のデザイナーや職工のために、古今の芸術やデザインを同じ屋根の下に展示するという方針を打ち出していることもあり、訪問時もNIKEのシューズデザインの展示や、企画展として「HOKUSAI×MANGA」展が開催されていました。
この訪問はこのミュージアムの東洋美術部門が目的でした。刀や鐔など日本の工芸品が数多く展示されており、茶室も設けられています。
ジャポニスムに強い影響を受けたアール・ヌーヴォーの世界屈指のコレクションを誇るこのミュージアムの方針に沿っていると言えます。そして東洋美術部門にはグリ彫りの作品が展示されています。「木目金」の元となった漆のグリ彫り作品です。
東洋と西洋、古今のデザインが一同に展示されているこのミュージアムで感じたのは「つながるカタチ」との共通性。伝統とイノベーションの融合が生み出す現代に生きる作品の持つ力です。杢目金屋はこれからもそういった作品作りを続けていきます。